肖像 | |
最近、週刊誌をお騒がせしているが、今日また某週間紙に自分の記事が載っていた。おそらくこれは本人にしかわからない感覚だが、自分で自分記事を読むと結構可笑しい。ジャンコクトーは「知られざる男の自画像」の中で蝋人形である自分に語りかけている。「私の邪魔をしにきたのか。ろう人形館から脱走したんだな。君に会えて嬉しく、また不愉快だ。君のことは嫌いだ。人々が口にするのは私ではなく君のことだ。だが、批判を受けるのも君。名誉を授かるのも君だ。お陰で仕事がはかどり助かっている」と。
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流行 | |
夕方、あるテレビ局で某ドラマの再放送をしていた。 |
逆行 | |
ルドルフ・シュタイナー展に行った。そこには彼が思いついた時に書き留めていた思考のデッサンと簡単なコメントが展示されていた。私の思考はそれらをきっかけに猛スピードで回転した。1秒間に送られるコマ数がドンドンあがった。どのくらいそこにいたのだろうか・・・意識がもどった時にはぐったりしていた。 「人智学の宇宙論」 |
贈物 | |
馬場崎研二さんという画家の展覧会に行った。彼はダライ・ラマ法王と共に亡命した絵師の第一人者であるチャンパ・ラさんの元で11年間(彼が亡くなるまで)修業し、彼の葬儀では尊像名である「仏頂尊勝」を描き、今ではマスターペインターだという。私は一緒に行った友人(といっても私の大好きなかっこいい大人の人であるが)に直感で私に合うモノを選んでもらった。一瞬「どうしてコレ???」と思ったが、彼女の直感はものすごい!!ということをこれまでの経験上よく知っていたので、私は少し大げさだが、自分の人生を"そこ"に預けることにした。その絵は一度ダラムサラに持って帰ってもらい布に貼って掛け軸にしてもらう。もしかしたら9月にインドへ行くので、その時お迎えにあがろうと思っている。一体、この曼陀羅は私をどういう風に導いてくれるのだろう???なんだか恐ろしいやら、嬉しいやら、楽しみでドキドキ、ワクワクしている。
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写真 | |
久しぶりに、かつて一緒に仕事をしたCFデイラレクターと音楽家の夫妻と4人で食事をする。今日のテーマは写真。それぞれに旅行で撮ってきた写真を披露した。写真はその人の視点、つまりその人がその人のこころを通して何を見ているか、ということがわかって面白い。その後「自己表現」についての話をした。当たり前だが、それぞれの表現方法の好き好きが先程の写真に諸に出ていた。やはり写真は真を写す。
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残影 | |
整体に行った。整体の先生に言わせると、体には身体記憶というものがあって、かつて経験した辛い思いなどが体に残っていると言う。だから人の体を触ると、その人のトラウマがわかるらしい。そう考えると、自分の体に「ゴメンネ」と謝りたくなると共に、「あなただけがわかってくれているのねー」という妙に親近感のようなものが生まれてきたりする。
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二極 | |
オペラシテイーでやっている「ニュー・メデイア ニュー・フェイス/ニューヨーク」を見に行った。これは言うまでもなく音楽やテクノロジーを融合させたメデイアアートの展覧会である。おそらく、これからは両二極のものが極端に存在してくるのだろう・・・。
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不協 | |
窓から見える木々の葉がゆったりと風にたなびく、のどかな午後だった。差し込む光は私を眠りへと導くが、神経がピリピリしていて眠れない・・・。一体、この曲がった感じは何なのだろう????相反する大きなものが、同時におそって来ているような、そんな感覚だ・・・。
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気質 | |
7月から始まる連ドラの子役オーデイションに立ち会う。私の娘になる子供だ。年の頃は小学校2・3・4年生位であった。7・8人ずついっぺんにオーデイションしたのだが、なかなか面白い。当たり前だが、人それぞれちゃんと個性がある。そして、同時に親の顔まで浮かんで来たりする。人は子供であろうと、大人であろうと、その人の目、立ち姿、醸し出す雰囲気にその人の気質が見え隠れするのだと思った。ちなみに私の娘役はつぐみというが、つぐみにぴったりの可愛い子がみつかった。乞うご期待!!
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予兆 | |
「つぐみへ・・・」の顔合わせがあった。刑事役の山崎努さんはとっても熱くて、かっこいい大人の人だった。 |
気流 | |
なんとなく、今日の撮影現場の空気が重そうだったので、それをどうやってプラスのエネルギーに変えようかずーーーーっと考えていた。 |
休心 | |
午後から雨がしとしと降り出した。5月の雨はココロにやさしい・・・。新緑の鮮やかさをいっそう引き立たせ、気持ちを静めてくれる。最近、私はゆったりした流れを感じる午後には「東京日和」のサントラをかけている。 |
同志 | |
第一回目のホームページ企画打ち合わせをした。 |
家族 | |
今日は母の日。実家に電話をしたら祖母を誘ってみんなで食事をする、というので私も夕食までに帰ることにした。小さいころ「家族という集まりは一体なんなんだろう???」「どうして、この人がお母さんで、この人がお父さんで弟がいて、4人という一つの集まりで、社会にはこんな集まりがいっぱいあって・・・」と考えていた。今でもそんな風にフッと思うことはあるが、やはり家族が好きである。
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敏速 | |
仕事の出来る人は的確で動きが速い。今日出来る事は今日のうちに・・・。時間の流れがあまりにも速いので、時間の使い方には結構シビアになったりする。無駄でない無駄は好きだが、無駄な無駄は嫌いだ。
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関係 | |
NHKの「菜の花の沖」のロケで岩手県の大船渡に来ている。そういえば、ほぼ毎日NHKの撮影があったのにも関わらず、日記にはなにも書いていなかったことに気付く。おそらくそれは、私と相手役である竹中直人さんの間には、すでにある信頼関係のようなものが出来上がっていて、後は撮影現場で起こったものを二人が拾っていけば大丈夫!!という確信のようなものがある為、あまり迷っていないからかもしれない。といっても、ここまでくるにはいろいろ試行錯誤したのだが・・・。 |
諸行 | |
今日は最終回の最終シーンの撮影だった。ロシア船に捕虜として連れて行かれた夫の安否を気ずかって、四国へお遍路詣りをし、無事に帰ってきたのにも拘わらず、別れを決意する妻。「あんたを助けてくれたら、命放り出しますと御大師様にお願いしましたんや。」と言うのだけれど、どうやら理由はそれだけではなさそうに思った。それは、私にはまだ経験のないことだが、きっと四国八十八カ所をまわっているうちに何かを悟ったのだろう・・・。それは、人生の何か、男と女の何か・・・もしくは今までの自分の人生を振り返り、何かに執着していることに疲れたのかも知れない・・・。ようやく人生の晩年に来て、二人でゆっくり過ごせる時が来たのにも拘わらず・・・。なんだか、せつなくなった・・・。
「・・・・此の世のなごり、夜もなごり。死にゆく身をたとふれば、あだしが原の道の露、一足ずつに消えてゆく、夢の夢こそあわれなれ・・・・」 |
記憶 | |
「知らない人にお菓子を買ってあげるからって言われても、ついていったらダメだからね。」 「うん」 「じゃー練習だよ。"お菓子を買ってあげるからおじさんについておいで!!"」 「行かない!!」 私が小さい頃、そんな誘拐事件がはやっていたせいか、父が心配して毎日お風呂の中でこんな練習をしていた。にも、拘わらず、私は知らないおじさんにお菓子を買ってあげるから、と言われお菓子屋までついていったことがある。幸いお菓子屋で両親に発見されたが・・・。 その人がいい人だったか否かは未だにわからない。けれども、今では我が家の笑い話だ。
先日、「つぐみへ・・・」の打ち合わせの時そんな話をしたら、1話の台本の中に同じようなシーンが組み込まれていた。ちょっぴり昔の風景が甦り、懐かしくなった。
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秒針 | |
岩手のホテルにて、深夜、ブラームスの「間奏曲集」を聞く。旅行用の小さなCDプレーヤーのせいか音と音の間にCDのまわる音がカタカタと聞こえた。何だかそれが時計の秒針のように思えてきて・・・ここのところ本当に時の流れるのが速い・・・。そういえば昔「私はブラームスの交響曲3番が好きだ」と言ったら、その当時つきあっていた彼が「ブラームスは牡牛座のような気がする。」と言いだした。明くる日調べてみるとやはり牡牛座だった。私も牡牛座だ。どこか叙情的なのがいけないのかもしれない。
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委心 | |
今日は久々に親戚であり、司祭であるTくんから電話があった。彼と話をしているといつも自分の自己愛の強さに自分で呆れる。そういえば、今日彼はとてもステキなことばをささやいていた。
「愛に包まれ色が見えたとき、その風景は過ぎ去ってしまう・・・」と。
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強行 | |
毎日雨がしとしと降りながらも、何とか撮影は綱渡り状態で進行している。ドラマも終わりに近ずくとみんなのスケジュールが取りにくくなってきて、強行してしまうのだ。すべてにゆとりをもって、もっと丁寧に撮れないものだろうか。ナンテ、そんな自分も明々後日から「つぐみへ・・・」の撮影に入ってしまうのだけれど・・・。
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祭政 | |
久々の東京。
友人と夕食を共にした。芸術、祭り、政治、そして最近の少年犯罪にまで話はおよんだ。一見バラバラに見えるこの流れ、実はとても繋がっているように思うのだ。 |
宇宙 | |
「FULLMOON]という月の写真集を買った。 |
季節 | |
「つぐみへ・・・」のクランクイン。 |
螺旋 | |
ホームページに載せる対談の企画をここのところずーーっと、ずーーっと考えていた。自分の考えいることを形にしたいと、いろいろな哲学者や思想家の言葉などを拾ってきたりした。企画書が出来上がると、今度はそれをどう進めようか考える。いろいろな人に相談しながら考える。そして、その企画の根本に入っていく・・・。 |
時代 | |
「つぐみへ・・・」の撮影二日目。といっても、なんだか二日目には思えない程、現場は和んでいる。ナンテ、そう言っていられるのも今のうち。どんどん内容もスケジュールもきつくなってくるのだろうけど・・・。
今日、初めて金子賢くんとシーンを共にした。 |
過程 | |
digitiminimiにてホームページの打ち合わせ。ようやくフロントページのデザインが完成した。(といっても、これはまだ仮の姿なのだが・・・)でも、少しずつ形になってくるとやはり嬉しい。
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時波 | |
「つぐみへ・・・」の撮影を終え、「菜の花の沖」の撮影の為、新幹線で岩手県へ入る。ドラマが重なるとやはりしんどい。次々と忙しいせいか、妄想好きの私の頭の中は最近現実モードに切り替わり、キビキビしている。いつもなら、とってもセンチメンタルな気分に浸れる黄昏時の新幹線の移動も、物理的に物事を対処することに追われ、過ぎてゆく・・。まあ、そんな時期なのだろう。特に体が拒否反応を示しているわけでもないので受け入れることにする。
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知識 | |
立花隆さんの「脳を鍛える」を読む。これは東大でおこなわれた講義の内容をまとめたもので、なかなか面白い。学生の頃、さんざん両親に「今、勉強しておかないと後悔するわよ。」と言われたのを思いだす。けれども、その頃は勉強の面白さがわからなかったのだから仕方がない。知識を得ることの面白さは、ある日突然わかったりする。点々としていた知識が突然フワっと立体的になり、宇宙まで到達するかのように・・・。 |
再逢 | |
「菜の花の沖」クランクアップ!! |
距離 | |
6:40大船渡発―11:30東京着。
やはり物理的な距離の移動というものは肉体を疲労させる。同じ1時間でも、自分の部屋でぼーーーっとしている1時間と、新幹線(あるいは車や飛行機・・・)の中でぼーーーっとしている1時間とでは消耗の仕方が違うような気がするのだ。そこにはもちろんいろいろな要因があるのだろうけど、この、物理的な"距離"にも問題があるような気がする。移動しながらの1時間とそうでない1時間とでは、きっと1時間の長さが違うのだ。 |